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湿布薬の上手な使い方

 

 

湿布薬は大きく分けて「パップ剤(湿布剤)」と「テープ剤(プラスター剤)」の2種類に分類されます。

 

パップ剤

 

白いフェルト布に有効成分が付いたタイプで、水分を多く含み、水分が蒸発する際に熱を奪うため冷却能力に優れます。

 

また、冷感タイプと温感タイプがあり、温感タイプはトウガラシエキスなどを含み、水分が減ってくると皮膚体温を上げるので温かく感じます。

 

テープ剤

 

肌色のテープタイプで、パップ剤よりフィットしやすくはがれにくい、通気性がよくムレにくい、薄くて肌色に近目立ちにくいのが特徴です。

 

水分を含まないので冷却能力はなく、慢性の症状に適しています。(一部に温感タイプがあります)

 

主な有効成分

高い効果の消炎鎮痛成分

インドメタシン

ケトプロフェン

ジクロフェナク

フェルビナク

ロキソプロフェン

その他の消炎鎮痛成分

サリチル酸メチル

サリチル酸グリコール

グリチルレチン酸

アルニカチンキ

清涼・血行促進成分

メントール

カンフル

温感・血行促進成分

トウガラシエキス

血行促進成分

トコフェロール

 

使い分けのポイント

 

①打撲・捻挫(ねんざ)・運動後の筋肉痛など:患部が腫れたり、熱を持ったりする

急性の症状には「冷感タイプ」を使いましょう。

 

保冷剤などで冷やすのも効果的です。

 

②腰痛・肩こりなど:疲労や血行不良が原因とみられる慢性症状には「温感タイプ」・

「テープ剤」を使いましょう。

 

上記①の急性症状が治まった後の継続治療、骨の変形などによる二次的な痛みにも適して

います。蒸しタオルなどで温めるのも効果的です。

 

貼る時の注意

 

①かぶれ予防のために:同じ場所に長時間貼らない(8時間を目安に)、かゆみ・発赤が出たら

すぐはがす、かぶれやすい人は温感タイプを避ける

 

②温感タイプは入浴1時間前にはがしましょう。入浴時に熱く感じる恐れ)

 

③数週間使用しても改善が見られない場合は医師に相談して下さい。

 

部位別貼り方

下の図のようにハサミで切り込みを入れて貼ると、動かしてもはがれにくくなります。動かすことが

多い場合はサポーターや包帯で固定するとよく、物理的な刺激も少なくなってかぶれを防げます。

 

患部にフィットさせるように少し伸ばしながら貼りましょう。(静岡県薬剤師会ホームページより引用)